今日の一曲【ホワイトジンジャーの花咲く頃】Music by HIRO
子供の頃、風邪をひくたびに、祖母が生姜をすりおろし、ハチミツと合わせて生姜紅茶を作ってくれました。生姜の香りは私にとって懐かしい香りです。爽やかな香りのする生姜ですが、料理には欠かせない食材。我が家でもよく使います。簡単に手に入れることのできる生姜ですが、料理以外にもスゴイ使い方があるんです。今日はそんな「生姜」のお話です。
寒の戻りで…
我が家の庭先でも沈丁花の香りが漂い始め、少しずつ春めいてきました。日中はコートも要らないくらいのポカポカ陽気。それが、夕方になると、急に寒くなりマフラーや手袋が欲しくなるくらいの寒さに逆戻り。冬と春が行ったり来たりしています。
急激な気温の変化で体調を崩したりしていませんか?私はこのところ、風邪なのか花粉症なのかわからない症状が続いています。もともと花粉症体質なので鼻水とクシャミには悩まされているのですが、それに加えて「冷え」も感じます。真冬の時期に比べ、暖房の設定温度も少し下げたりしているのが原因なのか…と思うのですが、身体が冷えます。
こういう時には、ノンビリとお風呂に浸かって心身ともにポカポカして眠りにつきたいところです。ぬるめのお湯で長時間入っていることができて、なおかつ入浴後もポカポカ感が持続する…そんな秘密の入浴剤があります。それは我が家では、なんと冷蔵庫に入っています。「生姜」です。生姜風呂にするのです。
生姜風呂の効果
生姜は昔から漢方や薬膳で使われてきました。我が家の食卓にも欠かすことのできないものになっています。薬味としてもたびたび登場しています。実は、生姜には食べて身体の中から温めるだけではなく、身体の外からもその効果を実感する方法があるのです、それが「生姜風呂」です。
- 血行促進による冷え症の改善、保温効果、発汗作用、風邪予防、肩こりや腰痛の緩和
- 殺菌作用による抗炎症効果
- タンパク質分解効果
- 香りによるリラックス効果、食欲増進効果
生姜に含まれる成分は身体を温めることで知られています。お風呂に生姜を入れることによってその成分が身体をじんわりと温めてくれる効果があります。入浴後も保温効果によってしばらくポカポカした感じが続きます。生姜湯や生姜紅茶を飲んだ時と同じような効果ですね。
それに加えて、生姜には優れた殺菌効果があります。人間の皮膚にはニキビの原因となるアクネ菌や、皮膚炎の原因となるマラセチア菌が常在していますが、疲れて免疫力が下がっているときやホルモンバランスを崩したりしたときには、それらの菌が皮膚にトラブルを起こします。生姜風呂に入ることによって、そういった菌の過剰な増殖を防ぐこともできるのです。
タンパク質を分解する効果は、身体の汚れを落ちやすくするといわれています。その効果による消臭効果も期待されています。
また、生姜独特の香りは、お風呂に入れることで、マイルドな優しい香りになります。爽やかさに、少し甘さが加わったほのかな香りが、リラックス効果をも、もたらしてくれるのです。
超お手軽に生姜風呂を楽しむ
スーパーへ買い物へ行くと、「あれ、まだあったけな…」と、ついつい買ってしまうのが生姜やにんにく、わさびのチューブです。我が家の冷蔵庫にも使いかけの生姜チューブがいくつもありました。今日はこれを使ってみたいと思います。
本来、生姜風呂には、生の生姜をすりおろしたり細かく刻んだものや乾燥生姜を使ったりするのでしょうが、今回は超お手軽に、使いかけの生姜チューブを小さじ山盛り2杯分をお茶パックに入れて、お湯を張ったお風呂に15分ほど浸けておきました。
石鹸やシャンプーの香りで、生姜の香りはしないだろうと思っていたのですが、湯船に浸かるとほのかに生姜の爽やかな香りがしてきました。お湯の感じも特に刺激的ではなく、足先からじわじわと温まってくる感じがしました。30分ほど入浴しましたが、入浴後も特に身体がベタベタしたり生姜の香りが身体についたりすることもありません。とてもポカポカしています。
一般のお風呂で生の生姜を使う場合、生姜1かけくらいでじゅうぶんです。刺激を感じる方もいらっしゃると思いますので、少量から加減して、慣らしていかれることをオススメします。また、乾燥生姜はお風呂に入れても香りがそれほど立ちませんが、成分はしっかり出ているので、入れ過ぎに注意です。砕いて細かくして入れるとより生姜成分が出やすくなります。
生姜は生で買っても、我が家では使い切ることがほとんどないので、いつも冷蔵庫の中で干からびた状態になってしまうのですが、ぜひ次回は、生の生姜が余ったときに、生姜風呂にして使ってみようと思います。何度か生姜風呂を試しているうちに、いろんな効果を実感できるような気がします。
まとめ
- 生姜には身体を温める効果だけではなく、抗菌効果、抗炎症効果、消臭効果、リラックス効果などがある。
- 生の生姜を刻んだりすりおろしたものや乾燥したものをお風呂に入れることで、身体の外からも生姜の効果を得ることができる。
- 生姜風呂にする場合、体質やその日の体調により生姜の量を加減するのが望ましい。
余ってしまって冷蔵庫で眠っていた生姜チューブが、いろんな効果が期待できる生姜風呂になるとは思いませんでした。まだ、試してみたばかりなので、なんともいえませんが、特に刺激が強いということもなく、足先からじわじわと温かくなった感じがしたのは事実です。ほんのりと生姜の爽やかな香りがするお風呂というのも、なかなか気持ちの良いものですよ。