今日の一曲【ポトスのあったあの部屋は…】Music by HIRO
ポトスは私にとって思い出の観葉植物です。ヨーロッパにいた5年間、ずっと育てていたのがポトスです。部屋の中に植物があるというのは、とてもいいものです。水やりなど、少々手間もかかりますが、なにより心を穏やかな気持ちにしてくれます。あなたも部屋に、何か植物を置いていますか?今日は部屋で楽しむ「観葉植物」のお話です。
かつて私の部屋はジャングルのようだった!!
ヨーロッパに留学中、私の部屋は観葉植物でいっぱいでした。音楽の師匠から「音楽家たるもの、植物を枯らすような部屋に住んではいけない。植物は湿度を人間よりも敏感に感じ取るから、その植物をみていれば、部屋の湿度の状態がわかるはず。楽器のためにも適度な湿度を保つ環境が必要だから観葉植物を置きなさい。」と言われたのがきっかけでした。
そのことを大家さんに話すと、ポトスの鉢植えを下さいました。「伸びてきたら、葉を4,5枚つけて切って、水につけておけば根が出てくるから、それをまた鉢に植えていけばいい。」とのことで、それを繰り返していたら5年間で私の部屋はポトスだらけになりました。1鉢、そしてまた1鉢と増えていき、最終的に10鉢以上になりました。
私の留学していた国では、長い冬の間、セントラルヒーティングで24時間温かいのですが、とにかく部屋中が乾燥するのが大問題でした。ポトスはそんな乾燥をずいぶん和らげてくれたと思います。ポトスは非常に強い植物でした。枯れそうになる前に水やりするだけで、次々と鉢数を増やし、私の部屋は、寒い冬の間も緑いっぱいでした。。
観葉植物にはどんな効果があるでしょうか?
観葉植物には、私が最も感じていた「湿度のコントロール効果」に加え、いくつか優れた効果が挙げられます。
- 湿度や温度のコントロール効果
- 有害物質をや匂いを取り除く空気清浄効果
- 目の疲れや気分を和らげるリラックス効果
などです。この中で、湿度のコントロールについては前述のとおりですが、これは植物の「蒸散作用」ともいわれているものです。観葉植物の葉から水分が拡散されることよって、適度な湿度を保ってくれます。また、夏はこの水分により気化熱が奪われ部屋を涼しくするともいわれています。
空気清浄効果についてはNASAでも実証済みですが、キシレン、トルエン、ホルムアルデヒドなどの有害物質を取り込み除去します。また、二酸化炭素を取り込み酸素を作り出しています。
観葉植物を眺めることによって目の疲れの緩和、回復の効果もあります。それだけでなく、植物からフィトンチッドという香り成分が発生しています。これは森林浴と同じような効果があると考えられています。またマイナスイオンを発生させることによって、副交感神経の働きを助けるので、心拍数が安定し血圧も下がるのです。
観葉植物を置くデメリットはあるの?
たくさんの効果が期待できる観葉植物ですが、いくつかデメリットがあるということを念頭においておかなければなりません。
観葉植物は生きものである
まず、観葉植物は「生きもの」であるということ。つまり、世話をしなくてはならないのです。水やりはもちろんのこと、植物の状態によって、肥料を与えたり、植え替えをする必要もあります。植物が好きな人にとって、水やりは楽しい作業のひとつですが、いったん忘れてしまうと、枯れてしまってから「水やりの重要さ」に気づくのです。
それなりの広さのスペースが必要
また観葉植物に適した置き場所も必要です。光合成をするための適度な明るさや日当たり、また蒸れないように風通しにも考慮しなければなりません。ときには虫がわいたり、土の表面にカビが生えたりすることもあります。背丈の大きなもの、葉が大きく茂るものには、それなりの広さのスペースが必要になります。
デメリットより遥かに大きいメリット
デメリットを考えてしまうと、観葉植物を部屋に置くことに対し躊躇してしまいそうですが、それよりもはるかにメリットの方が大きく感じられませんか?無機質で味気ない部屋にひとつ観葉植物があるだけで雰囲気が華やかになるだけでなく、ときには落ち着いた癒やしの空間にもなりうるのです。
観葉植物にも様々な種類、特徴があります。自分の部屋にあったもの、水やりなどの手間があまりかからないもの、育てやすいものを選んで、まずはパソコンの横にでも小さな1鉢、置いてみませんか。そこに目をやるだけで、気分が和らぐ癒やしの瞬間が生まれるかもしれません。
まとめ
- 観葉植物を部屋に置くことで、湿度や温度のコントロール、空気清浄効果、リラックス効果など、たくさんの効果が期待できる。
- 日当たりや風通しなど、植物の生育にあった場所に置くことが大事である。
- 物理的な効果だけでなく、気分をリラックスさせる癒やしの効果も期待できる。
こういう私も、実は、昨年末、今の部屋に引越してきて間もないころ、置き場所の判断を誤って枯らしてしまいました。それはエアコンの温風が直接あたる場所に置いてしまったからです。そういうことにないように気をつけて新たな1鉢をまた育ててみようと思っています。観葉植物はコツさえつかめば、長らく楽しめるだけでなく、ホッとした瞬間を与えてくれます。